鉄筋コンクリートは地震に強い?倒壊リスクや過去の事例を紹介│揺れへの対策まで解説

地震大国である日本で注目される鉄筋コンクリート造(RC造)の建物。
「地震に強い」と言われる一方で、「本当に倒壊しないの?」と疑問を持つ方も少なくありません。
本記事では、RC造が地震に強いとされる理由をわかりやすく解説しつつ、倒壊した事例も紹介します。
そのうえで、倒壊リスクを最小限に抑えるための対策や、新築時に選ぶべき構造のポイントまで丁寧に解説します。

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Contents
鉄筋コンクリートは「地震に強い」3つの理由
鉄筋とコンクリートを組み合わせた鉄筋コンクリート造は、地震に強い構造です。
どうして地震(その他の災害を含む)に強いのか、主な理由は以下の3つです。
- 高い剛性で揺れを受けても変形しづらい
- 基礎との一体化で津波や洪水被害を受けづらい
- 耐火性に優れて延焼被害を受けづらい
高い剛性で揺れを受けても変形しづらい

鉄筋コンクリート造は、コンクリートの圧縮強度と鉄筋の引張強度を活かした、高い剛性で揺れを受けても変形しづらい構造です。
コンクリートと鉄筋の組み合わせにより建物全体の剛性(形の変化しづらさ)が高くなり、地震の揺れによる変形を抑えることができます。
変形しにくいという特性は、耐震性を確保するうえで非常に重要です。
揺れによる構造体の損傷や倒壊を防ぎ、長時間の揺れにも耐えられる安定性を確保できます。
基礎との一体化で津波や洪水被害を受けづらい
鉄筋コンクリート造は基礎と建物本体が一体化していますので、構造全体が強固になる点が特徴です。
これにより、津波や洪水などの横からの大きな力を受けても、建物が浮き上がったり、流されたりするリスクを抑えることができます。
特に沿岸部や低地に建つ住宅では、水害対策としても効果的であるとして注目されています。
地震だけでなく、津波や洪水など複合的な自然災害にも強い構造といえます。
耐火性に優れて延焼被害を受けづらい
地震直後に発生しやすい二次災害の一つが火災ですが、鉄筋コンクリート造は不燃材であるコンクリートを使用しているため、延焼のリスクが低くなります。
家族の命や財産を守る観点からも、RC造の耐火性は安心材料といえます。
注意:木造や鉄骨造との特徴の違いも把握
RC造の特徴を正しく理解するためには、他の構造と比較することも大切です。
次のとおり代表的な構造別の特徴をまとめました。
| 構造種別 | 耐震性 | 耐火性 | コスト | 設計自由度 | 施工期間 |
| 木造 | △ やや弱い | △ やや弱い | ◎ 低い | ◎ 高い | ◎ 短い |
| 鉄骨造 | ○ やや強い | ○ やや強い | ○ 標準 | ○ やや高い | ○ 標準 |
| 鉄筋コンクリート(RC)造 | ◎ 非常に強い | ◎ 非常に強い | △ 高め | △ やや制限あり | △ 長い |
それぞれにメリットはありますが、耐震性・耐火性を重視するなら鉄筋コンクリート造がもっとも優れた選択肢といえます。
地震に備えた住まいを考えるうえで、構造の違いを理解しておくことは重要です。
▶関連記事:コンクリートの家は後悔する?メリット・デメリットなど特徴や後悔を防ぐ建て方を解説
「倒壊しない」は本当?倒壊した事例を確認
鉄筋コンクリート造は地震に強いとされますが、「絶対に倒壊しない」というわけではありません。
実際に過去の大地震では、鉄筋コンクリート造でも被害を受けた例がありますので主な倒壊事例と原因を確認しましょう。
阪神・淡路大震災の事例

1995年の阪神・淡路大震災では、鉄筋コンクリート造の建物でも複数の倒壊被害が報告されています。
旧耐震基準の建物では建物の中間層の崩壊が見られたほか、新耐震基準の建物でもピロティ構造(壁がない開放的な空間)の建物において被害が確認されました。
能登半島地震の事例

▶参考:国土交通省 令和6年能登半島地震の建築物構造被害について
2024年に発生した能登半島地震では、鉄筋コンクリート造のビルが地盤の変状や杭の破断により倒壊する事例が報告されました。
特に輪島市では、杭が地中から抜ける形で土台が崩壊し、建物が横倒しになる深刻な被害が確認されています。
構造そのものの強さよりも、地盤や基礎との一体性の重要性が改めて注目されました。
特に1981年の耐震改修以前の建物は要注意
日本の建築基準法は1981年に大きく改正され、それ以前に建てられた鉄筋コンクリート造の建物は、現在の耐震基準を満たしていないケースが多く見られます。
柱や梁の配筋量が不足していたり、壁量が不十分であったりと、地震時の変形に耐えきれない設計である可能性がありますので、築40年以上のRC住宅やビルを所有している場合は、耐震診断と補強の検討が必要です。
鉄筋コンクリートの建物倒壊を防ぐ対策5選
基準に合致する鉄筋コンクリート造は堅牢な構造ですが、設計や施工、管理の工夫次第で安全性をさらに高めることができます。
ここで、新築時や既存建物の両方に活かせる、倒壊リスクを減らす5つの対策を紹介します。
- SRC造やWPC工法を検討する
- 耐震等級3の仕様で設計、施工する
- 基礎や地盤の強度を高める
- 開口部(窓、ピロティなど)の偏りを避ける
- 耐震診断および耐震補強を実施する
SRC造やWPC工法を検討する

より高い耐震性を求める場合、RC造に加え、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)やWPC(壁式プレキャストコンクリート)造の検討も有効です。
SRC造は鉄骨の柔軟性とコンクリートの剛性を併せ持ち、特に高層建築に適しています。
一方WPC造は工場で製造された壁式パネルを使用するため、品質が安定し地震時の変形が起こりにくい特徴があります。
立地条件や用途に応じて構造選びから倒壊リスクを抑えましょう。
耐震等級3の仕様で設計、施工する
新築時に重要な指標のひとつは、耐震等級です。
最高等級である等級3は建築基準法の1.5倍の耐震性能を持ち、災害拠点となる病院や消防署と同等の基準です。
設計段階で耐震等級3を取得することで、将来的な安全性だけでなく、地震保険料の割引や資産価値の向上といったメリットも受けられます。
基礎や地盤の強度を高める
建物の耐震性を高めるには、基礎と地盤の強度が不可欠です。
新築時には地盤調査を行い、軟弱地盤であれば杭打ちや地盤改良などの対策を講じましょう。
また、基礎コンクリートは十分な厚みと強度を確保し、建物本体を支えることも必要です。
建築済みの建物の場合も、基礎のひび割れや劣化の点検を定期的に行い、早めの補修によって倒壊リスクを抑えることが重要です。
開口部(窓、ピロティなど)の偏りを避ける

建物の一部に窓や玄関などの開口部が集中していると、耐力壁(地震の揺れに耐える役割を持つ壁)が不足し、揺れに弱い“ねじれ”が起きやすくなります。
特にピロティ構造(1階が駐車場などで壁が少ない建物)は、倒壊リスクが高まるため注意が必要です。
開口部は建物全体でバランスよく配置し、必要に応じて補強壁や構造柱を設けることで、地震時の安定性を確保できます。
耐震診断および耐震補強を実施する
築年数が経過した鉄筋コンクリート造りの建物は、現行の耐震基準を満たしていない可能性があります。
特に1981年以前に建てられた建物は、旧耐震基準で設計されているため耐震診断の実施が勧められます。
診断結果に応じて、壁の増設、鉄骨ブレースの設置、基礎補強などの耐震補強を行うことで、倒壊のリスクを軽減できます。
一定の費用はかかりますが、命と財産を守るためにも早めの対策が必要です。
▶関連記事:RC住宅をローコストに建てる5つの方法│2,000万円台の施工事例、間取りの実例も紹介
まとめ│地震に強い鉄筋コンクリートの家はセラ・デザインへ

鉄筋コンクリート造は、耐震性や耐火、水害への耐性に優れ、高い安全性を持つ構造です。
しかし、すべての鉄筋コンクリート造が倒壊しないわけではなく、過去の大地震では、設計や施工、経年劣化などの要因により倒壊した例も存在します。
安心して暮らせるRC住宅を建てるためには、構造形式の選定から、耐震等級、基礎の設計、バランスのとれた間取り設計、そして施工精度など、各種要素に妥協しないことが大切です。
セラ・デザインでは、地震や台風、火災などへの圧倒的な強さを発揮するWPC工法を採用、安全安心の暮らしをサポートします。
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このようにお考えの方は、お気軽にセラ・デザインまでご相談ください。


