Clt method
CLT工法
AboutCLT工法について
CLTとはCross Laminated Timberの略語で、素材の繊維方向を直角に交差させた木製のパネル材です。
木材は水分などの影響で収縮する性質を持っていますが、その変化の多くは横方向で起こります。そのため、直角に積層することによって収縮の度合いを安定させることができ、高い強度を持つ建材として活用できるのです。
FeaturesCLT工法の特徴
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01
短い工期で
建設が可能一般的なコンクリート建築の場合、湿式工法であることから十分な強度が出るまでに1ヶ月程度の期間を必要とします。一方、CLT工法なら固定すればその時点で適切な強度を持っていますから、工期の短縮が可能です。
また、大きさのある素材なので部品点数が少なく、組み立て工程も短くできます。
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02
デザイン性のある
建設に向いているCLT工法のメリットのひとつに、建築デザインの自由度が高いことがあげられます。CLT工法が面材のパネルを組み合わせることで実現するからこその利点です。
それでいて木目の暖かさを前面に出すことができるので、面白さと暖かさを共存する住宅の建築が可能なのです。
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03
優れた
耐震性と耐火性CLT工法は、耐震性と対価性に優れているので、暮らしの安心感を高めることにも役立ちます。
例えば震度6強の揺れを与える強度テストでは、多くの工法が使用不可能なまでの破損が起こるのに対して、CLT工法では変形が起こる程度で済みました。倒壊を防げれば、生命や家財を失うリスクも低減できるでしょう。
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04
大規模建設にも
適した素材木材は鉄筋やコンクリートよりも軽量であることを特徴としています。さらに比重に対する強度に置いては鉄やコンクリートよりも明らかに高いという事実もあります。
CLT工法は、木材が持つ上記のメリットを存分に活かす手段です。そのため、大規模な建築でも床や壁の材料としてCLTの利用度は上がってきています。
For environment環境にも配慮したCLT工法
CLT工法は高いデザイン性と耐久力などで優れているうえに、環境にも優しい建築方法です。
近年は地球全体の環境を守ることが叫ばれており、SDGsなどの動きも活発化しています。
森林を保護管理しながら木材を積極的に利用することは、温暖化防止や環境維持にも貢献します。
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CO2 発生量の削減
木材の製造に当たっては、鉄やコンクリートよりもCO2の発生量を少なくできるメリットがあります。
木材は成長の過程から、伐採・建材としての利用・廃棄のすべての段階でCO2を固定しますし、計画的に使用することで植林の継続にも貢献します。これによって、木材の利用時に発生するCO2は、次の利用に向けて成長する樹木が吸収するサイクルを続けることができるのです。
CLT工法は従来の木造建築に比べても、面積当たりの木材使用量が多い建築方法です。そのため、樹木を通じた健全なサイクル維持を目指す現在の情勢にマッチする選択肢として注目されています。
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CLTパネルの再利用が可能
CLT工法ではジョイント部の多くをねじ止めするので、解体の際に素材をほとんど傷つけずに回収することができます。
そのため災害時の仮設住宅をCLT工法で作れば、必要な期間が終わったら解体して次の災害まで部品として保管し、再度利用することも可能です。
このため、スクラップアンドビルドによるマイナスを脱却し、人と環境に優しい建築の実現を後押しする素材と言うこともできるでしょう。
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森林資源を最大限に活用
森林は単に存在するだけでは荒れてしまいがちですが、樹木を資源として活用することで、森林が環境にもたらすプラス効果を増大することができます。
木材使用量が多いCLTは、森林資源を最大限に活用するサイクルのひとつとして有効なのです。
森林整備を進めることは、地球温暖化の防止だけでなく、国土の保全や水源の維持・確保など、私たちが健全に生きていくための条件を整えることにもつながります。
UtilizeCLT工法の主な活用事例
- 01高層の建物
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CLT工法は木材を使用する建築方法でありながら、高い強度を持っているので高層建築への適用も可能です。
実際にヨーロッパではCLT工法で10階建ての建造物が建てられることもあります。また、必要に応じてRC造と組み合わせるなどの工夫も行われています。
- 02デザイン自由度の高い住宅
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CLT工法のメリットは、耐久性などの機能向上や、環境へのプラス効果だけではありません。
高い強度を持つ大きめのパネル素材であることは、住宅のデザイン性を高めることにも役立つのです。例えば曲線を強調したデザインや、大きな開口を持つ建物を作るなどのアイデアを活かすことができますし、
片持ち構造のはね出し床の実現も可能です。そのため、機能の高さと個性的なデザインを両立させたいと思う人には、CLT工法をおすすめします。
- 03大型商業施設・
店舗・事業所など -
環境危機が取り上げられることが増えた昨今、社会全体として環境に配慮した
脱炭素建築を進めることが重要視されています。そのような流れもあって、
一般の個人住宅だけではなく、店舗や大型施設への木造建築の利用促進も叫ばれています。CLT工法を使えば商業施設などに必要な機能やデザインを追求しながら、環境に優しい建築が可能です。
そのため、大手ゼネコンなどが積極的にCLT工法を取り入れて建築を行うシーンも増えてきています。当社でも法人のお客様を対象に、店舗の建築にてCLT工法を導入した事例もございます。