2018.09.15
みなさま こんにちは♪
都内で施工させていただいておりますS様邸もいよいよお引渡が近づいてきました。
ホームページでのご報告が遅れておりまして大変申し訳ございません。
前回の改良工事から間が空いてしまいましたが、今回は基礎工事についてお話をいたしましょう。
基礎は建物が建ってしまうと見えなくなり、あって当たり前のものと皆様の関心もあまり高くないかもしれません。
けれども、基礎工事は家の土台をつくる重要な工事です。
そんな基礎工事とはどういったものなのかをS様邸の写真報告とあわせてご紹介いたします。
まず基礎の工法には、「ベタ基礎」と「布基礎」があります。
ベタ基礎とは、建物の底一面を鉄筋コンクリートで支える基礎です。
こちらはS様邸の基礎工事の写真です。
ベタ基礎は地震の揺れや不同沈下にも強く、また地面から上がってくる湿気や白アリを防ぐこともできます。
布基礎に比べると割高ですが、より安心して暮らしていくためには建物の品質を長く保つことができるベタ基礎を弊社でも採用しております。
布基礎とは、建物の柱や壁の部分にコンクリートを打設し、コンクリートが連続して設けられた基礎です。
上のS様邸の写真では底一面が鉄筋コンクリートで覆われていますが、布基礎の場合イラストのように立ち上がり以外の底の部分は地面のままとなります。そのため、地面からの湿気によってカビや白アリが発生する危険性があるのです。
それでは、ベタ基礎での基礎工事の工程をご紹介いたします。
①地縄張り・遣り方
まず、建物の配置が分かるように基礎の外周に縄やロープを張ります。
そして、建物の周りに木杭や木の板で基礎の高さや水平を示す作業が遣り方と呼ばれる作業です。
②根切り
基礎の底面の高さまで重機を使って土を掘り出します。
③砕石敷き
細かく砕いた石を全体に敷き、地面を転圧する機械を使って地盤を締め固めます。
この作業により安定した地盤を形成します。
④防湿シート敷き・捨てコンクリート
地面から床下への湿気の流入を防ぐため防湿シートを敷き、印を付けたり距離を測るためにコンクリートを流します。
⑤配筋
鉄筋を組みます。鉄筋コンクリートの引張の強度を担います。
配筋は本数、位置、高さ、間隔などの基準が設けられており、この基準がしっかりと守られているかは非常に重要で、
必ず検査が行われます。
⑥外周の型枠組み、ベース部分のコンクリート打設
外部にコンクリートが漏れないように基礎の外周の立ち上がり部分に型枠を組み、ベース部分にコンクリートを打設します。
⑦基礎内部の立ち上がり型枠組み、アンカーボルトの設置、立ち上がりのコンクリート打設
ベースコンクリートが乾くと、基礎内部の立ち上がり部分に型枠を組みます。
基礎と建物の土台を繋ぐアンカーボルトや基礎と柱を固定するホールダウン金物を設置します。
そして、基礎の立ち上がり部分にコンクリートを打設します。
コンクリートの打設後は振動機を使ってコンクリートを隙間なく行き渡らせます。
その後、基礎の立ち上がりの上端部分を水平にする作業が行われます。
⑧養生
コンクリートの強度が出るまでには養生が必要です。
温度にも影響されるため、季節によって必要とされる養生期間は異なります。
⑨型枠ばらし、雑コン、仕上げ
必要な養生期間を経たら型枠を外します。
基礎立ち上がりの位置は柱や壁に合わせているので、型枠を外すと間取りがはっきりと分かるようになります。
最後に、勝手口の土間や給湯器置場の打設、不要なコンクリートの除去などをして仕上げとなります。
基礎工事は家を支える重要な工程です。
配筋検査なども行われていますが、是非とも現場を直接ご覧ください。
基礎工事は建物が建った後からは確認ができません。
もっといえば、配筋された状態もコンクリートを打設してしまえば見えなくなってしまいます。
一生に一度の家づくり。
是非“我が家”の基礎を記憶しておいてください。
施工会社様によっては現場は危険だといい見せてもらえない会社もあるようです。
お施主様もお仕事等のご都合や、素人が見ても分からないからと写真だけで確認を済ませてしまう場合もあるようです。
けれども、現場を知っている私たちの考えは、大事な工程をしっかりご覧いただきたい。
お施主様だけでは分からないことも多いでしょう。
だから、私たちがいるのです。
大事な工程で、何が行われ、何を確認したらよいのか、私たちはすべてご説明いたします。
“お施主様の家”だからです。
そこで暮らしていくお施主様ご家族様がご自身の家の事を知らないでいいはずがありません。
そして、それが家づくりにおける安心へと繋がります。
基礎工事ではおさえておきたいポイントや鉄筋とコンクリートの関係など深い話もたくさんあります。
少しずつですが、みなさまにご紹介していけたらと思っております。
更新が待てない方は、是非お問い合わせください!
数多くの現場を監理してまいりました一級建築施工管理技士の資格を有しますスタッフが分かりやすくお話させていただきます。
それでは、次回もお楽しみに♪